Limmat-river-in-Zurich

こんにちは。

気づけばスイスに来てから1か月が経過していました。

渡航前は、毎週ブログを更新して、スイスでのありのままの生活を伝えたいと思っていたのですが、筆がなかなか進まずこのタイミングでの更新となってしまいました。

今回が留学記の初回ということで、スイスでの留学全般について簡単に紹介したいと思います。

スイスでの生活

僕はこれまで海外生活の経験がなく、こちらに来るまで「日本と全く異なる環境で生活する」ということがどのようなことなのか全く想像できていませんでした。そのため、人種差別や言葉の壁を過度に恐れていたような気がします。

しかし実際にスイスに来てみたところ、前評判通り街中の治安はとても良く、人種差別や犯罪とは縁のないきわめて平和な生活を送れています。

また周りの国とは違って、街中では基本的に英語が通じますし、英語を話しても嫌な顔をされません。 (とはいえ、学食のメニューやスーパーの商品名はドイツ語で書かれているので、ドイツ語も多少は勉強したいと思っています)

世界的に見ても裕福な国ということもあって、みんな余裕を持って生活しているように感じます。

まだこちらに来て1か月しか経っていないですが、すでにチューリッヒという街を好きになってきています。

交換留学に申し込んでから今まで、「やっぱやめておけばよかった」と思ったこともあります。 ほとんどの不安はこちらに着いてから消えたとはいえ、日本の家族や友人に会えないのは今でも少し寂しいです。

しかし、自分の知らない世界を知ることができたという点で、海外で1年間生活するという選択をして良かったと感じています。

来年の夏に日本に帰るまで同じ感想を持っているかはわかりませんが、1年を完全に無駄にするということはなさそうです。

チューリッヒ湖

スイスでの食事

知っている人も多いかと思いますが、スイスは物価がとても高いです。

例えば、こちらでビッグマックセットを頼むと2300円ほどになります。

日本のビッグマックセットがいくらなのか正確には把握していませんが、おおよそ倍の値段なのではないかと思います。

また、日本らしいものを食べたくなったとしても、こちらではラーメン1杯が4000円ほどしますし、納豆3パックが1000円以上します。 1000円以下で美味しいラーメンが食べられて、納豆3パックが100円ほどで買える日本は最高の国だと思います。

大学の学食(ドイツ語ではMensa: メンザと言います)のメニューは学生であれば1食1000円程度とそこまで高くないのですが、日本人の味覚にマッチするとは限らないので、安くおいしいご飯を食べるのはなかなか難しい状況です。

ただ、スイスでの外食が高いのは人件費による部分も大きく、野菜やパンなどは日本と変わらない値段で買うことができます。

そんななわけで、日本にいる頃よりも自炊の回数は多くなっています。

スイスのスーパーマーケットの様子

こちらに来てからジャーマンポテトとミートソースが得意料理になりました(というかこの2つ以外の料理はほとんど作ってない)。

この2つの料理は材料がスイスでも簡単にそろい、なおかつ作り置きもしやすいので個人的にポイントが高いです。 ミートソースに使うひき肉は安くないのですが、外食するよりは圧倒的に安いので、許容しています。

もちろんこの2つだけでは栄養が偏って体調を崩しそうなので、これからは学食も適度に行きつつ、自炊のレパートリーをさらに増やしていきたいと思っています。

スイスでも材料が手に入りそうで、なおかつあまり時間がかからないレシピがあればぜひ教えて下さい!


これが meat-sauce こう meat-sauce-spaghetti

ミートソースに合わせるなら赤ワインでしょ、とかは言わないでください。


スイスでの家

こちらではWOKOという会社から寮を提供されてそこで暮らしています。 東大からETHへ交換留学する人は期限日までにWOKOを介して申し込めば寮の部屋が確実に割り当てられます。

ほかの大学に留学している人たちは、寮が提供されず家探しで苦労している人も少なくないので、寮が確約されるというのはありがたいです。

ETHの学生向けに用意された寮はいくつもあるのですが、僕の寮はETHのキャンパスまでバスとトラムで30分ほどの場所となっていて、少し立地が悪いです。 チューリッヒの中心から少し外れたエリアになっており、大学までの定期券も割高なのでもう少し大学に近い寮が良かったなと思っています。

僕の寮には約60人の学生が住んでおり、全員でキッチンを共有しているので、夕飯時のキッチンはとても混雑します。 また、フライパンなどの料理道具も共用なのですが、他の人の衛生観念をあまり信用できないので、自分が使う直前に軽く洗いなおすようにしています。

さらに、冷蔵庫も1人当たりが使えるスペースが30cm立方ほどの大きさしかありません。キャベツをひとつ入れると他のものはほとんど入らなくなる大きさです。

寮で暮らしているだけで友達がどんどんと増える環境はありがたいのですが、自炊をする上では不都合なことが多く少し残念です。 とはいえ、自炊をしないという選択肢は無いので、何とか頑張って自炊していこうと思っています。

また、シャワーや洗濯機も共用なのですが、こちらについては現状あまり不満な点はありません。

トイレについては自分の部屋の中にあり、他の人が使うことはないので、全く問題なく使えています。

スイスでの授業

今学期はEmbedded Systemsという授業とDistributed Systemsという授業を履修しています。 また、Semester Projectという、研究をすることで単位をもらう授業も取っています。

Embedded Systemsでは、その名の通り、組込システムについてハードウェア・ソフトウェアの両面から学ぶ授業となっています。 日本ではこのような授業を受けたことがなかったので、1年前に留学を決めたタイミングからこの授業は絶対に取ろうと思っていました。

Distributed Systemsは分散システムに関するトピックをいろいろと学べる授業です。 こちらの授業は11月から始まるので、待ち遠しいです。

Semester Projectでは、ETHのDistributed Computing Group (DISCO) に所属して能動学習に関する研究を行っています(DISCOのSemester Projectテーマ一覧)。 9月中旬にキックオフミーティングを行い、これまでは先行研究の調査をしていました。 今後の研究の方針がある程度決まり、これからは手を動かすことが多くなりそうなので、頑張りたいと思います。

これらの授業についてはまた別の機会に詳しく書こうと思っています。


ETHのメインビルディング
ETHのPolyterrasseからの景色

その他

今月はこのほかにも、スイスに来た直後からドイツ語の集中講座を履修したり、スイス国内やドイツに旅行したりと、いろいろな経験ができました。

明日も早朝から出かけてツェルマットという山に行く予定です。

一度に全部書こうとすると大変すぎるので、これらのことはまた別の機会に書こうと思います。

チューリッヒでは夏が終わり、肌寒く感じる日が多くなってきました。 東京も同様と聞いています。 お互い体調に気を付けて、引き続き頑張っていきましょう。

それではまた!